活動日誌−伊藤けんじ
【25.03.12】水が枯れた!リニア中央新幹線工事の影響か
井戸や池の水、農業に使っている水
リニア中央新幹線工事が地下で進む明知町地内で、井戸水や湧き水が枯れています。
Aさんのお宅
・庭の池の水が完全になくなってしまった。飼っている鯉が死んでしまうので毎朝30分ほど水道水を入れている。それでも10匹近くもの鯉が死んだ。
・井戸はダイナマイトの爆発の振動で壁が崩れて埋まってしまい、その土砂を取り除いて使っていたが、今は完全に枯れてしまった。
Bさんのお宅
・田んぼに水を張るための湧水が枯れてしまった。田の準備をしようと水道(みずみち)を整えているが一滴も水が出てこない。こんなことは今までなかった。
・庭の池が干上がった。
・井戸の水もほとんど枯れた。
Cさんのお宅
・農業に使っていた井戸のが枯れて使えなくなった。
明治の時代からここに居を構えているが、100年以上一度も枯れたことのない池や湧水が枯れてしまった。本当に助けてほしい。元の暮らしに戻してほしいと切実に訴えられました。
春日井市明知町で
2024年の3月頃から 水が減り始めた
井戸や池の水位低下は昨年から兆候が見られ、その時に住民はJR東海に申し出ています。その際JRの職員が見に来たが、きちんと調査もせず一瞥して「これは自然現象です」と言って帰っていったとのことです。
その後、雨量の多い夏場は水位が回復したものの、冬になり昨年以上に深刻な水枯れが発生しました。これまでは冬場も含めて一度もこんなことは起きたことがないとのことです。
トンネル湧水が 一気に増えている
西尾非常口から排出されるトンネル湧水は、水位低下がみられた昨年3月頃から一気に増え、その後その水量は減ることなく現在に至っています。西尾工区に設けられた観測井戸はある時期を境に50メートルもの水位低下があり回復していません。
市とJR東海が調査しているが、公表はされていない
2月末に事実を確認した伊藤市議が市に情報を提供して調査を依頼し、市の環境保全課、都市政策課が現地の調査をしました。またJR東海も調査に入っています。
しかし、3月11日時点で事実の公表はされていません。
市長 「対応をJR東海に要請」
2024年の6月議会では春日井市は「水がれなどの環境上の問題が生じた場合には、工事の即時停止を求め、原因究明に向けた調査及びその対応策を要請する」と答弁しており、先の議会では、答弁通りの対応を求めました。市長は「対応を要請している。状況を注視したい」と答えましたが、工事の中止については言及しませんでした。