活動日誌−伊藤けんじ

【17.12.13】一時保育、特定保育の拡充を 12月議会一般質問

根本解決には、保育園の立て直しが必要

〇一時保育
 保護者が冠婚葬祭、病気、出産、就労その他の理由により家庭において保育を行うことが困難なとき、講習会やリフレッシュなどのときに、1カ月以内に14日以内の範囲で児童を保育園で預かる制度です。公立2園、私立4園で実施。各園の定員はそれぞれ10人です。

〇特定保育
 1カ月当たりおおむね60時間以上、家庭での保育が困難な児童について、1週につき二、三日の特定した日時に保育を行う制度です。実施円は私立1園です。

 いずれの保育制度も、年度途中に発生している待機児童の受け入れでいっぱいになっており、なかなか利用できないのが実態です。根本解決には需要を受け入れる規模の保育所の整備が必要です。老朽化した公立保育園の建て替えを進めるべきと迫りました。

議事の概要

◆23番(伊藤建治君) 議長のお許しを得ましたので、通告に従い、一般質問を行います。
 最初の質問事項、保育行政について。春日井市は一時的な保育需要に対応するために幾つかの保育事業を実施しています。今回は、そのうち一時保育と特定保育について伺います。

 まず、(1)一時保育についてです。
 一時保育は、保護者が冠婚葬祭、病気、出産、就労その他の理由により家庭において保育を行うことが困難なとき、講習会やリフレッシュなどのときに、1カ月以内に14日以内の範囲で児童を保育園で預かる制度です。

実施園は市内6園、内訳は公立2園、私立4園。各園の定員はそれぞれ10人。利用希望日の前月の初日から申し込みができますが、定員になり次第申し込みを打ち切ります。現場からは、利用ニーズが高くすぐに定員いっぱいになってしまい、申し込みをお断りする場合も多いと伺いました。
 そこで一時保育について、利用状況、そして申請件数と利用決定件数をお伺いいたします。

 続いて、(2)特定保育についてです。
 特定保育事業は、1カ月当たりおおむね60時間以上、家庭での保育が困難な児童について、1週につき二、三日の特定した日時に保育を行う制度です。一時保育があくまで一時的なお預かりをするのに対し、こちらは継続して保育をするものです。

 こちらは、実施園は私立の保育園1園しかありません。春日井市の保育課からは、毎月4から10人程度の利用希望についての打診があるが、受け入れられる人数がごくわずかで、ほとんどお受けできないとのお話がありました。

 特定保育は、年度内に発生している待機児童の方の通常保育に受け入れをしてもらうまでのつなぎとして無認可保育園とのかけ持ちでの利用や、通常保育へは就労実績がないために入れてもらえない方がその実績をつくるための利用など、さまざまな要件でのニーズがあるとのこと。そこで特定保育について、こちらも利用状況、申請件数と利用決定件数をお伺いいたします。


◎青少年子ども部長(大塚淳弘君) それでは私から、保育行政について2点の御質問に順次お答えいたします。

 まず初めに、1点目の一時保育についてでございますが、一時保育の利用決定件数につきましては、本年11月末までに一時保育を実施する公私立6園合わせて4、101件となります。なお、利用申込件数につきましては、申し込み受け付け順に利用者の希望と空き状況を確認しながら利用を前提に、予約・申し込み受け付け・利用決定を行っておりますので、利用決定件数と同数となります。

 次に、2点目の特定保育についてでございますが、特定保育の申請件数につきましては、本年12月入所までの9カ月間で延べ56件、入所決定件数は14件となっており、現在は定員いっぱいの受け入れを行っております。

◆23番(伊藤建治君) 質問事項1、保育行政について、(1)の2回目の質問です。
 一時保育については、利用できる場合においてのみ申請を受け付けているので、申請件数、利用件数同数であるという答弁でございました。

 数字だけでは実態が見えないんですが、利用したくてもできない方が実際には多くいらっしゃいます。現場からは、ゼロから2歳児の利用が大半を占めているという話も聞いております。一時保育が年度途中の待機児童の受け皿にもなり、本来の一時保育の利用想定に沿った方が必要なときに利用できなくなってしまう状況も生んでいるようでございます。

 これについては、まずは通常保育の受け入れ枠の拡大が必要だと思いますが、現在6園しかない一時保育の実施園もふやすことが必要だと思われます。当局はどうお考えでしょうか、答弁を求めます。


◎青少年子ども部長(大塚淳弘君) 1点目の2回目の御質問にお答えいたします。
 一時保育につきましては、安心して子育てができる環境を整える上で、日常生活上の突発的な事情により、一時的に家庭での保育が困難となる場合や、育児疲れによる保護者の心理的・身体的負担を軽減するための保育として、これからも必要な保育サービスとして考えております。

 現状では、年度途中から保育園の入園を待つ児童の利用が増加することもあり、一時保育の本来の目的である利用が思うようにできていないことも承知しております。

 そこで、新たに整備する民間保育園に対し、一時保育の実施を働きかけるとともに、子育て支援施設での一時預かり事業も含め、今後のニーズを注視しながら必要な対応を行ってまいります。

◆23番(伊藤建治君) 一時保育の必要性の認識、その位置づけ。現状についての問題意識。そして、今後必要な対応をしていくという方向性。非の打ちどころがない立派な答弁でございました。今後に期待したいと思います。

 (2)の2回目に移ります。
 特定保育についてです。こちらは、定員いっぱいの利用状況。申し込み56件に対して利用決定は14件とのことで、利用ニーズに対応できていないことが数字からも明確であるように思います。したがいまして、この事業についても実施園や受け入れ枠をふやすことが必要だと考えますがいかがでしょうか、答弁を願います。


◎青少年子ども部長(大塚淳弘君) 2点目の2回目の御質問にお答えいたします。
 特定保育の利用希望者は、その多くが保護者の就労状況から、本来であれば通常保育を利用できる状況であり、さらに、約半数が通常保育の入所申請を並行して行っております。また、一時保育を利用されている方もいることから、まずは通常保育や一時保育の受け入れをふやすことが肝要であると考えております。

◆23番(伊藤建治君) (2)の3回目です。
 特定保育の利用者の過半数が通常保育の申請も並行して行っているということです。通常保育の受け入れ要件を満たしている方が、通常保育を利用できないことを心配して並行での申請を行っている現状であろうかと思います。こちらは通常保育の受け入れ、一時保育の受け入れがふえれば、ニーズへの対応はできていくものと思いますので、今の答弁で納得いたしました。

 以上のやりとりを踏まえて浮き彫りになりましたのは、やはり通常保育の受け入れ枠がまだまだ足りていないということです。

 来年度も保育園、認定こども園、小規模保育事業所の開設が予定されるなど、その努力がなされていることは理解していますが、公立保育園についてもその努力が必要です。29園ある公立保育園のうち、園舎の建てかえが済んでいるのが6園です。トイレが足りないなど施設が手狭になっている問題を最近の一般質問でも明らかにしましたが、受け入れ人数をふやすという観点からも、老朽化した保育園の建てかえは急務です。施設マネジメント計画の中で検討すると答弁されていますけれども、現段階でその検討がどうなっているのか答弁を求めます。


◎青少年子ども部長(大塚淳弘君) 2点目の3回目の御質問にお答えいたします。
 現在、老朽化の進行状況を把握するための構造体耐久性調査を実施しているところでありますので、その調査結果を踏まえ個別計画を策定してまいります。

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