活動日誌−伊藤けんじ

【17.12.13】太陽光発電所の設置のルールを 12月議会一般質問

大規模な太陽光発電所が、市内にもあちこち

 大規模な太陽光発電所が、春日井市内にも多数見受けられるようになりました。インターネットで見られる航空写真で眺めると、主に東部地域の市街化調整区域内の森林や農地などに、多数の発電所の存在を確認できます。

生活への影響も

 太陽光発電所におけるパネルの設置の多くは、地面に突き刺したパイプに取り付ける構造にするなど、建築物として届け出の必要のない方法で行われています。そのため、開発行為が禁止されている地域に大規模な設備が作られたり、開発に必要な雨水対策がなされていないケースがあり、市民生活に影響が及んでいます。

 金ヶ口町にお住まいの方から、「家の裏山に大量のパネルが設置されたおかげで、雨が降るたびに大量の水が敷地に流れ込むようになった。床下浸水になることもある」とのお話も伺っています。

太陽光発電所の設置のルールが必要

 全国的にも、太陽光パネルによる生活への影響が問題になっています。雨水排水だけでなく、日照の問題、パネルの照り返しの問題など、様々な問題が生じています。こうした事態を受けて、太陽光発電所設置の指導要綱などのルール作りに取り組む自治体が増えており、春日井市でも取り組むように求めました。

議事の概要

◆23番(伊藤建治君) 続いての質問事項、太陽光発電設備の設置についてです。
 先日、次のようなお話を市民の方からお伺いしました。近隣に設置された大規模の太陽光発電パネルの影響で、大雨が降ると水が家の敷地内に流れ込んでくるようになり先日は床下浸水してしまった。

 その場所は市街化調整区域で、太陽光発電設備が設置されたのは、以前は山林であった場所です。グーグルの衛星写真で確認してみると、約4,000平米ほどが伐採されていて、うち半分ほどに太陽光パネルが設置されているのが写っていました。そして、現状はそれよりももっとパネルの数はふえて、目算で3,000平米ほどがパネルで埋め尽くされています。

 雨水の排水のための溝やますは設置されておらず、ここに降った雨はそのまま敷地の外に流れ出るだろうと容易に推察できました。

 大規模な太陽光発電設備設置についての相談や情報提供は以前からも時々承っていたのですが、私有地における未利用地の有効活用であり、特段、音や振動を出す設備でもないし、さらに、我が国のエネルギー問題に資するものでありましたので静観をしていました。

 しかし、周辺の生活環境や自然環境に影響しているのであれば対応が必要ですし、影響が出ないような事前の調整は求められるべきものです。春日井市を衛星写真で眺めるだけでも、軽く1,000平米を超えるような規模の太陽光発電設備が数十カ所も確認できました。中には1万平米を超えている規模のものも複数あります。そして、その多くは市街化調整区域で、もともとは山林であったところを切り開いて設置したもの、農地であったところをそのまま利用していると思われるものが数多くあります。

 そこでお尋ねいたします。太陽光発電設備の設置箇所数やそれぞれの規模等、春日井市当局はどのように把握していらっしゃいますでしょうか。

 そして、開発行為が制限されているところに、これらの巨大な太陽光発電設備が集中していることが気になります。法的にはどのような取り扱いとなっているのか。現在の開発指導要綱においては太陽光発電設備の設置は対象になるのかどうか、その他法令上の手続はどうなっているのかお答えを願います。これが(1)指導要綱などのルール作りについての質問です。

 そして、(2)市民からの相談への対応についてです。太陽光発電設備の設置について、心配事などを相談する場合にどうしたらいいのか。今回のような実際の被害を受けている場合はどうしたらいいか。春日井市に対する相談の受け付け状況と、相談に対してどう対応しているのかお伺いいたします。


◎まちづくり推進部長(熊木雄一君) それでは私からは、太陽光発電設備の設置についての御質問にお答えいたします。

 設備の設置については、附帯の構造物等があり一定規模以上の建築行為や開発行為を伴う場合においては開発行為の指導要綱の対象となりますが、そうでない場合は指導要綱の対象とはなりません。

 次に相談については、設置予定の事業者からの問い合わせについては建築基準法に該当するかどうかの確認を行い、また、宅造法等を初めとする他法令について適切な対応を行うよう指導しているところでございます。また、設置済みの施設の相談につきましては、状況を調査し、関係各課と適切に対応しております。

◆23番(伊藤建治君) 構造物、建築物に該当せず、何の法規制も受けず、届け出も必要ない設備が多いということがわかりました。

 したがいまして、どこにどういう規模の設備が設置されたかを当局側が把握できていないというのが現状かと思います。怖いのは、農地法でありますとか都市計画法だけでなく、砂防法の対象地域についても規制がかからないし、届け出も必要がないということです。

 砂防の指定地域は、雨水の浸透や水の流れが大きく変わることに最も神経質になるべき場所です。太陽光発電設備は、冒頭申し上げましたが、雨水の流れにも大きく影響を与えます。その設置について行政側が把握すらできない現状は、何とかすべきものと思っています。

 大規模な太陽光発電設備が普及し始めたのは、東日本大震災以後の最近の話でございます。建築基準法その他関係法令、指導要綱等の想定の範囲を超えたもので、法体系の整備が追いついていません。しかしながら、現実的な問題が生じておりますので、ここはルールづくりが必要です。

 他の自治体においては、太陽光発電設備の設置に関する指導要綱という名称の要綱を整備する自治体がふえています。農地や山林を多く有している自治体において指導要綱の整備が進んでいることから、必要に迫られて整備をしたものと思われます。

 春日井市は、市域内に都市化の進んだ住宅地、市街化区域と良好な自然や農地が保全されている市街化調整区域の両方を有しているまちでございます。市街化調整区域を狙い撃ちする形で次々と大規模の太陽光発電設備が設置されている現状を見れば、本市においてもなるべく早く指導要綱などのルールを整備すべきと考えますがいかがでしょうか、答弁を伺います。


◎環境部長(岩田尚也君) 市内における最大出力値50キロワット以上の発電能力を持つ太陽光発電設備は、経済産業省の固定価格買取制度における再生可能エネルギー設備導入件数によると、平成29年3月末において50件となっております。また、太陽光発電1キロワットアワー当たりの固定買い取り価格は平成24年度の42円から平成29年度は22.7円へと、おおむね半減しております。

 したがって、今後事業目的の太陽光発電設備が設置される可能性は低いと見込んでおり、現在のところ指導要綱の策定は考えておりませんが、他市の動向を注視してまいります。

◆23番(伊藤建治君) 他市の動向を注視するということでしたので、シビアに見ていただきたいと思います。

 今の答弁では電気の買い取り価格が下がっているから、今後は大規模な太陽光発電設備の設置の可能性は低いということでした。これは、私は見積もりがちょっと甘いかなと思います。買い取り価格が下がっていますので、太陽光発電設備はより大型化、大規模化していく傾向にあります。

 今月12月7日の中部経済新聞の一面のトップ記事は、中部電力グループのトーエネックが青森でメガソーラーを展開するという内容でした。再生可能エネルギー事業を拡大し、将来にわたる安定収入を確保する方針ということです。個人投資家に対するファンドなどによる太陽光発電事業への投資のアプローチも活発化しております。太陽光発電ビジネスはまだまだ熱いマーケットとなっております。

 現状、どこにどの規模の発電所があるかどうかも把握できない。大規模な開発行為があったとしても、事前にその情報を得ることができない。雨水の問題であるとか照り返しの光の害など具体的な問題が生じても、その対応を求める根拠もないということでいえば、春日井市の担当部局としても、この問題意識は当然持っているものだろうと思っていますので、私は早期のルールづくりをすべきものだと思います。これについては以上でございます。

 (2)の2回目でございます。
 相談という点です。相談の受け付け状況、現在の対応についてはわかりました。しかし、ホームページを見ても、太陽光発電設備についてのお困り事をどこに相談したらいいのかがわからないんですね。

 以前、家庭用ヒートポンプ等による低周波被害の問題をこの議会で取り上げたときには、ホームページに低周波音に関する情報というコンテンツをつくっていただきました。ここを見れば、この手の相談は環境保全課が窓口になってくれるんだなということが一目瞭然です。太陽光発電設備についても相談窓口を明確にして、市民にわかりやすく案内すべきと思いますけれどもいかがでしょうか、答弁願います。


◎環境部長(岩田尚也君) 現在、太陽光発電設備設置工事や設置後の騒音等の苦情に係る相談窓口は環境部でございまして、相談があった場合は現地調査の上、事業者に対し指導、助言を実施しております。一方、土砂等の流出など苦情以外の相談につきましては、関係部局と連携して対応しております。

◆23番(伊藤建治君) 相談窓口は環境部であり関係部局と連携して対応するということでした。

 それは今、答弁を聞いたので私はわかったんですけれども、現状では市民がどこに相談したらいいのかがわからないという状況でございます。市のホームページにおいて、太陽光発電については検索をしますと、補助金制度の説明であるとか市の施設の屋根貸しの情報が出てくるんですけれども、それ以外のことが出てこないんですね。お困り事をどこに相談したらいいのかという点。相談先を記したコンテンツを設けるべきだと思うんですけれどもいかがでしょうか、答弁を求めます。


◎環境部長(岩田尚也君) 繰り返しでございますけれども、今後、事業目的の太陽光発電設備が設置される可能性は低いと見込んでおりますことから、他市の動向を注視してまいります。

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