活動日誌−伊藤けんじ

【17.12.13】自転車保険やヘルメットの義務化を 12月議会一般質問

交通事故の2割が自転車

 交通事故の1割が自転車によるもの、死亡事故の1割が自転車乗車中のものです。名古屋市では、高齢者のヘルメット着用や保険の加入が義務化されています。春日井市においても、安全のためのヘルメット着用の義務付けと、賠償問題に備えた保険加入の義務化が必要ではないかと問題提起しました。
 

議事の概要

◆23番(伊藤建治君) 続いての質問事項、自転車の交通安全についてです。
 自転車交通事故の件数は、さまざまな啓発活動が功を奏し、減少傾向が続いていますが、それでも交通事故発生件数の2割弱が自転車によるもの。自転車乗車中の死亡も交通死亡事故の1割の水準を維持したまま推移しています。

 そして、昨今クローズアップされているのが、自転車が加害者になる事故、人命が失われたり大きなけがを負わされたりした場合の補償問題です。自動車であれば自賠責保険が義務づけられており、被害者保護についての法整備がなされていますが、自転車についてはその範疇の外です。

 重大事故の被害に遭い、損害が認定されたとしても、加害者側に支払い能力がなければ、被害者が泣き寝入りというケースもある。加害者になった場合、賠償の支払いによって以後の人生が大きく狂ってしまう。こうした背景から、自転車保険の加入を義務化あるいは努力義務として位置づける自治体が出てきました。近隣でも名古屋市が条例により義務化しました。

 さらに名古屋市の条例は、高齢者の自転車乗車時のヘルメット着用を義務化しています。自転車乗車中の死亡事故の年齢別内訳では、7割近くが65歳以上の高齢者です。こうした背景から、名古屋市は高齢者のヘルメット着用を義務づけたものと思います。ヘルメットについては、私は子どものヘルメット着用についても、その促進がもっとなされるべきと思っています。

 さきの9月議会でも自転車の交通安全について別の議員からも質問があり、その答弁では、自治体で設置している自転車安全利用条例は、ほとんどが道路交通法と同じで、その内容を補完しているとのことでしたが、今紹介しました名古屋市の条例では、自転車保険の義務化や高齢者のヘルメット着用義務がうたわれており、道路交通法よりもさらに踏み込んでいます。

 春日井市は名古屋市と経済圏、生活圏は同じであり、名古屋に通勤や通学している市民も多くいます。自転車の交通安全に関する取り組みも足並みをそろえてもよいのではと考えます。

 そこで、(1)自転車保険やヘルメット着用の義務化についての考え方をお伺いいたします。


◎総務部長(福慶達男君) 私からは、質問事項2の自転車の交通安全についてと、質問事項5の高齢者の移動支援についての御質問に順次お答えいたします。

 初めに、質問事項2の自転車の交通安全についてでございますが、自転車保険加入やヘルメット着用に関しましては、県内で名古屋市のみが条例に規定し施行しておりますが、その条例の主たる内容はさきの議会におきましても申し上げましたとおり、道路交通法に規定される交通ルールを補完したものであると認識しております。

 御質問の自転車の損害賠償保険は、民間の保険制度が充実している中で、自転車向け保険単独だけでなく、自動車保険や火災保険の特約で附帯されている場合もございます。また、ヘルメットの着用につきましては、各小学校におきまして自転車に乗るときの着用を指導しているところでもございます。

 このような中で、自転車保険への加入につきましては、まずは御自身の保険加入の確認をしていただくとともに、自転車保険の制度に関する周知も図ってまいります。また、ヘルメットの着用が掲げられております自転車安全利用五則の励行に努めることで、今後におきましても自転車事故抑止に取り組んでまいります。なお、自転車保険加入やヘルメット着用の義務化に有効な方策でございます条例の制定につきましては、さまざまな角度から調査研究してまいります。

◆23番(伊藤建治君) 続いての質問事項、自転車の交通安全についてでございます。
 自転車保険やヘルメット着用の義務化という観点で質問を行いました。火災保険の特約など一定普及しているという見解、ヘルメットについては自転車安全利用五則などで啓蒙しているという答弁でございました。

 私の見る限り、例えば子どものヘルメット着用率というのが高くないように見えます。民間の調査には、小学校低学年以下の着用率、全国平均30%という数字もあります。

 私が子どものころは、学校でヘルメットの共同購入がありまして、ヘルメット着用が強く指導されました。土曜日の午後などに先生が街中をパトロールして、その際、ヘルメットをかぶっていないのを見つけられると、叱られる。ヘルメットをかぶっていないことをノーヘルといいまして、子どもたち同士でも、ヘルメットをかぶっていないととがめるという文化でした。

 現在においては、そこまでの強い義務感は定着していない。特に高学年になるとヘルメットの着用率は下がっているように見受けられます。ですから、ヘルメットということだけ切り取りますと、かつてよりもその意識が低下しているように思います。

 自転車保険加入とかヘルメット着用について、まだまだ積極的になされるべきと思いますし、名古屋のように条例などで義務化することも有効だと思います。特に隣接する名古屋市が先行して行っていますので、周辺自治体で連携することは効果的な取り組みとなりますので、総合的な取り組みを期待したいと思います。

▲ このページの先頭にもどる

トップページに戻る
RSSフィード(更新情報)