活動日誌−伊藤けんじ

【17.02.21】市政方針に対する代表質問−3月議会(質問のみ)

経済対策、公契約条例、労働環境の改善について

 議長の許しを得ましたので、私は、日本共産党春日井市議会議員団を代表して、市政方針に対する質問を行います。

 市長におかれましては、これまで、堅実に行財政運営のかじを取ってこられたと受け止めていますし、空港周辺対策や水害対策など、市民の生命財産を守るという点で、一貫してぶれない姿勢を貫いていることを高く評価しています。一方、今後進められる大型の事業の中には、その是非についての見極めを慎重にすべきだと感じているものもございますので、議論を尽くしてまいりたいと思います。

 それでは市政方針に対する質問を行います。先に質問された方と、内容が重複する部分もございますが、予定していた内容での質問をいたします。

 市政方針冒頭、国では景気回復の流れを確かなものにするため、さらなる経済対策、働き方改革を進め人々が豊かな暮らしを送ることができる社会を目指しており、本市においても生活の質、心の豊かさの向上に資する施策を推進していくことが重要と述べられました。しかし、政府のご都合主義的な言葉に惑われずに国の政治の本質を正しくとらえ、市民生活がいまどういう状況に置かれているかを冷静に見極める必要があます。

 景気回復について、たしかに、大企業の経常利益は、3年間で1・5倍近くに増え、内部留保は52兆円増えて、過去最高の386兆円余りに達しました。一方、労働者の実質賃金は安倍政権発足前と比べ、実に年収19万円ものマイナスです。家計消費も、15カ月連続で、前年比マイナスを続けています。国民生活基礎調査では、この20年間、生活が「苦しい」と答えた人が、42%から60%へと増加する一方で、「普通」と答えた人は、52%から36%と減少しました。愛知県の雇用情勢は他県と比較し良いとは言え、相変わらず非正規雇用も多いのが実情です。

 未来ある若者の過労死を受け、ようやく残業の総量規制についての議論が始まりましたが、一方で残業代ゼロ法案は撤回されていませんし、不安定な非正規雇用を拡大する労働者派遣法は放置され格差と貧困が広がっています。これらの内容をしっかり見据えることが、市政運営においても重要です。

 国であれ地方であれ、経済の要は内需であり国民所得です。産業振興については、仝共事業に関わる労働者の労働条件を適正に保証するための公契約条例を制定することが求められていますし、⊂工業振興条例等に基づく助成として、さまざまに行っている企業支援は、労働環境の改善のインセンティブとして政策誘導の役割も持たせるべきであろうとも考えます。そして、国に対しても、O働法制の改善やち税の中止など適正な経済政策をとるよう働きかけることも必要です。これら経済政策についての総括的な見解と、市政運営における考え方をお伺いします。

子どもの学習支援、無料塾について

 格差と貧困が拡大する中、今回、経済的な理由で学習補助が受けられない子どもたちへの支援を打ち出したことは、高く評価いたします。

 貧困を起因とする不安定な生活環境の中で、子どもの時代に家庭で身に着けるべき「必要なスキル」に欠け、特に、「充分な学力が身に付いていない」ことは、進学や就労選択に不利な要件となり、その子もまた貧困状態になる「貧困の連鎖」を引き起こしていきます。これを断ち切るために、学習支援は大きな役割を果たすとして、私どもも市の取り組みを求めてきたものです。

 9月議会の一般質問の際は、市内で取り組まれている学習支援の教室や、名古屋市の事業として実施している教室を視察しました。複雑な家庭環境、片親が外国人など様々な事情を抱え、学校になじめていない子、不登校の子もいるとのことでしたが、2時間の間、誰も集中力を切らすことなく、黙々と学習に取り組んでいる姿が印象的でした。この事業は、若者の未来を切り開く力として確実に実を結ぶと確信していますし、そのマンパワーがいずれ強い経済の礎にもなるものです。

 本年度の春日井市の学習支援の取り組みは、2か所において「生活困窮者の自立支援や子どもの貧困対策に取り組んでいるボランティア団体などに委託する」との説明がありました。すでに明らかになっている子どもの貧困率や、他市での実施状況を鑑みればこれにとどまらず、さらに拡げていくことが求められます。拡げるという点についてのお考えをお聞きいたします。

産後健診への助成について

 子育て支援について、産後健診への助成を開始するとございました。これも、わが市議団の先輩議員の一般質問や、予算要望のなかで繰り返し求めていたもので、高く評価いたします。その内容をお伺いいたします。

待機児童対策、育休退園にについて

 子育て支援についてはもう一点。新たな認定子ども園や小規模保育事業所が開園するとありました。高まる保育需要への対応は重要で、とくに年度内で待機児童が発生している0〜2歳児の受け入れ態勢の拡充は課題です。新たに開園するこれらの保育施設で、どの程度の受け入れ拡大が期待できるものか、お伺いいたします。

 また、0〜2歳児においては、親が育休に入ると退園をしなければならない育休退園の課題があります。毎年100人前後の育休退園があります。せっかく保育園に慣れ人間関係もできたところで退園を迫られる。子どもたちにとっては、大きな負担となっています。 今回の受け入れ定員拡大によって、この育休退園についても解消できる見込みはあるか。一律に解消することは難しいにしても、弾力的な運用の可能性はないものか。お考えをお伺いします。

施設の障がい者利用料の設定について

 暮らしやすい街づくりについてお伺いします。幅広い観点から市民の皆さんに充実した行政サービスを提供するために、近隣自治体との連携とございます。内容については先ほど説明がありました。これに加えて、連携という観点から、市の施設の利用料の障がい者割引等を、市外の方であっても適用されるようにしてはと考えますが、見直しを検討されてはいかがでしょうか。

高齢者総合福祉計画について

 高齢者総合福祉計画についてお伺いします。
 介護保険は2015年8月から自己負担の割合が2割へと倍増、2018年8月からは現役並み所得の方は3割へとさらに負担増の計画です。高齢者の高額療養費も、現役と同じ額への引き上げがなされ、後期高齢者医療は軽減特例のほとんどを廃止し、大幅な負担増が低所得者を狙い撃ちして行われます。高齢者の医療、介護をめぐる制度が激変する中での計画策定であり、これらを踏まえて、高齢者の暮らしを守る計画としなければなりません。策定における考え方をお伺いいたします。

地震対策、災害廃棄物処理計画の策定について

 地震対策、災害廃棄物処理計画の策定についてについてお伺いします。愛知県が2016年10月に計画を策定しました。これに伴い本市においても策定するものと思いますが、広域で発生した廃棄物を市での受け入れが必要な場合、どのように受け入れることを想定するのか、お考えをお伺いします。

ごみ出しアプリについて

 家庭ごみの適正処理についてお伺いします。ゴミの分別方法や収集日などの情報を市民の皆さんにわかりやすく提供する方法を検討とございます。わが会派の同僚議員が、スマホ用アプリでの情報提供を提案した経緯もあり、どのような方法を考えているのか、大変興味がありますので、詳細をお伺いします。

生活排水の処理について、公共下水、合併浄化槽、受益者負担金の猶予制度

 生活排水の処理についてお伺いします。出川地区の整備が2017年度完了し、次の整備予定地区、上条地区には事前のお知らせが行われました。

 上条地区の下水整備は、初めて土地区画整理が行われていない場所での実施となります。これまで一般質問等で要望いたしてきました、生産緑地等に対する受益者負担金の猶予制度は、今議会に提案されている議案にもお示しがあり、評価すると同時に感謝を申し上げます。

 そして、今後の下水道整備の在り方についての考え方をお伺いします。下水道と比べて処理能力に遜色はないとされる合併浄化槽の普及促進に取り組み、下水道がない地域でも、衛生面等での改善が進んでいますので、今後の公共下水道整備についてはそれらの考慮も必要です。公共下水の整備区域、整備のテンポ等、お考えをお伺いします。

水道事業について

 水道事業についてもお伺いします。水道事業中長期財政計画、施設整備計画は間もなく計画期間を満了しますので、次の計画策定作業に入っているかと思います。2015年度決算で内部留保資金の状況等をお伺いし、一般質問では、今後における管渠等の施設更新は、より長寿命化を行い整備費の平準化や軽減を図り、経営をさらに改善させ、ひいては市民の水道料金の負担の軽減を図ってほしいとご提案も申し上げました。今後の経営方針と水道料金の在り方についてのお考えをお伺いします。

マイナンバーについて

 マイナンバーについてお伺いします。マイナンバーはあらゆる情報に紐づけされた、きわめてデリケートな個人情報です。にもかかわらず、それを扱うシステムはたびたび不具合が生じていますし、つい先日も他市において1992人分のナンバーが流出するミスがあるなど、その取扱いは煩雑です。

 例えば、マイナンバーを勤務先に通知したくないという方がいらっしゃれば、それはその意思が尊重されるべきですし、書類への記載も拒否することができます。しかし、地方自治体から事業者へ送付する住民税の特別徴収の通知書類には、マイナンバーが記載されており、本人の意思とは無関係に勤務先にマイナンバーが知らされることになってしまいます。しかもそれは普通郵便で送付されます。極めて重要なデータを取り扱うには、あまりに配慮に欠いた対応しかなされておらず、いつマイナンバーの流出が起きてもおかしくない状況です。流出の危険を鑑みれば、マイナンバーには極力情報を乗せない。紐づけをしない。マイナンバーと業務との切り離しこそ進めるべき。マイナンバーカードの活用も安易に進めるのではなく慎重に対応すべきと考えますが、お考えをお伺いします。

新型市民農園について

 新型市民農園についてお伺いします。2016年3月の基本計画段階においては、場所や整備面積が未定のまま構想のみで構成されていました。その後11月の報告で西尾町に34000屬砲得鞍すると示されました。当該地は農用地であり、保全優先順位最上位の農地です。大方は耕作や保全管理がなされた優良な農地であり、市の事業を落とし込むには適切ではありません。

 取得した農地を農地のまま、市民への貸し付けを行うという活用法であればまだしも、基本計画通りの規模の貸農園とするならば、貸農園、体験農園合わせても、取得面積の1/3程度しか農地利用されません。この内容では農に親しみたいという市民の声に応えるという、当初の方針とも合致しません。立地的条件から、この場所の市民農園を利用したいというニーズが、そもそもそんなにはないとも思いますので、それを織り込み済みで農地利用を限定するのであれば、ますます事業の正当性はあいまいになってしまいます。

 また、農地は農地のまま市が購入することはできません。そこで基本計画では「市民農園整備促進法」によって市民農園区域を指定する方法で、農地取得をし、整備をする方針が書かれています。しかし、同法4条に、市民農園区域の指定要件には、農用地の農業上効率的かつ総合的な利用の確保に支障を生ずるおそれがないことと書かれており、本市の計画内容では、この法律を用いることは難しいと思われます。この点を捉えても、新型市民農園の計画は思いとどまることが賢明と思えるのですけれど、やはりこのまま進めるおつもりでしょうか。また進めるならば法的な問題をどうクリアするのか。手法についてのお考えをお伺いします。

平和行政の推進を

 最後に、来年、市制75周年を迎えます。このまちのあるべき姿を考えるにあたっては、その成り立ちと現状を考えなくてはなりません。軍事都市としてスタートし、現在も市内に自衛隊の駐屯地がある我が市ではとりわけ平和について考える事が大事です。

 今、大きな問題となっている、南スーダンでのPKO活動における日誌の内容は、衝撃的なものでした。南スーダンは比較的安定していると繰り返した政府答弁とは程遠い、激しい戦闘が行われているそのさなかに、日本の自衛隊が置かれていたことが明らかになりました。ここ春日井の駐屯地からも南スーダンへ派遣されていた時期もあり、このPKO活動も春日井とは無縁ではありません。昨年12月からは駆けつけ警護の任務も付与され、戦闘への参加も想定され、ますます危険性が高まっています。自衛隊員の命を危険にさらす無謀な任務付与と、その前提となっている安保法制に対し、地方からもやめよと声を上げることが重要です。お考えをお聞きし、質問といたします。

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