活動日誌−伊藤けんじ

【13.09.26】9月議会で、リニア中央新幹線について質問しました

 9月19日にリニア中央新幹線の環境影響評価準備書が公開され、リニアの事業計画の詳細が明らかになりました。事業計画の気になる点を質問しました。

市内4カ所の工事用の竪坑

 地下40mの深さに、ながーいトンネルを掘るのですね。そして、掘った土を約5kmごとに設ける竪坑から出すとのことです。竪坑の大きさは直径30m。それに作業ヤードが必要ですから、一か所の竪坑ごとに大きなスペースが必要です。

 春日井市内四カ所の竪坑のうち、一つが我が家の近所にできます。ちなみに一枚目の画像の赤丸を付けたのが私の家です。

 そして、この竪坑予定地(堀ノ内北)は、大きな道路に接道していません。住宅地の狭い生活道路しかありません。ここに大きなダンプカーがひっきりなしに通行したら、付近住民の生活に大きく影響を与えます。工事車両用の道路を新たに作るのかもしれません。というか、そうしてもらわないと困ります。これについては、後日説明会で確認したいと思います。

 

亜炭坑とぶつかるんじゃないか

 一番心配しているのが、亜炭坑への影響です。

 二枚目の画像は不二ガ丘、出川町、北城町付近の図面です。

 ここの地下では、かつて亜炭が掘られていました。亜炭坑跡の空洞が地下に眠る地域です。JRは環境影響評価準備書で、「亜炭坑は地表から7〜14mの深さでリニアによる影響はない」と言っています。何を根拠に言っているのかを質問しました。

 質疑の中で、昭和52年と59年に不二ガ丘で実施した市の調査だけを参考に、7〜14mと言っていることが判明。不二ガ丘は青の○のあたりです。確かに、この部分の亜炭坑の深さは7〜14mぐらいだと思います。

 でも、ここだけ調べて、亜炭坑の深さを決めつけてしまったらダメですよ。

 亜炭坑は、不二ガ丘だけじゃないんですね。赤の○を付けたところにも亜炭坑があります。この地区の亜炭坑の深さは、不二ガ丘の坑道とは別の坑道で、もっと深いのですね。高蔵寺町誌にも、ここには53m〜40mの竪坑があったと書かれていますし、私が独自に入手した資料(当時の鉱山会社が国に対して提出した、採掘予定図面)によれば、66mの竪坑を掘る予定が示されています。

 ですから、リニアのトンネルと亜炭坑が、もろにぶつかる可能性が出てきました。

 

地下水の対策が必要

 現在、亜炭坑の坑道跡には水が満たされていて、地盤が安定していると考えられています。出川町・北城町の坑道と、不二ガ丘の坑道は別と言いましたが、地下水脈は繋がっている可能性があります。

 リニアの工事によって、水が抜かれてしまったら、地盤が弱くなり、地盤沈下や地盤崩落につながる恐れがあります。

 この可能性について、環境影響評価準備書に対する意見書の中で、指摘をするように、そして、そのための調査をするように市に求めました。

そもそも必要ないと思うんですけどね

 リニアの安全性だけでなく、そもそもリニアが必要なのかという点でも、大きな疑問があります。名古屋〜東京間を40分で結ぶとありますが、それはノンストップで行った場合の時間で、途中に設けられる駅にすべて停車すると、72分。そして、リニアは実際は品川までしか行きません。地中深いリニアの駅から山手線への乗り換えに20分。品川から東京まで、山手線で12分。リニアについては時間短縮効果すら疑問です。

 電磁波の影響も定かでない。工事の影響が春日井市にも及ぶ。リニアなんてやめたらいいのにとは思いますが、ともかく、春日井市に係る工事が実施されるのであれば、対応が必要ですので、引き続きしっかり取り組んでいきたいと思います。

▲ このページの先頭にもどる

トップページに戻る
RSSフィード(更新情報)